プロジェクトの背景

プロジェクトの背景

プロジェクトの背景

Mapseagrassプロジェクトは、北西太平洋行動計画(NOWPAP)とユネスコ政府間海洋学委員会西太平洋地域小委員会(IOC-WESTPAC)の長期にわたる協力の中で、NOWPAP CEARACが実行しています。国連環境計画の地域海プログラムの一部であるNOWPAPの特殊モニタリング・沿岸環境評価地域活動センター(CEARAC)は、2002年から海洋環境の評価のための監視ツールを開発しています。IOC-WESTPACは1996年に統合沿岸域管理のためのリモートセンシング活動を開始し、2008年にこれを沿岸域の生息域マッピングのための海洋リモートセンシング・プロジェクト(ORSP)に変えました。ORSPは、海草マッピングに重点を置き、マッピング方法、特に水柱補正を標準化し、ORSPメンバー国の海草藻場をマッピングしてきました。IOC-WESTPACのORSPは2011年以来、その方法と経験をNOWPAP CEARACと共有しています。

Mapseagrassは、クラウドベースのマッピングツール(Seagrass MapperおよびSeagrassTrainer)を提供していますが、これにより衛星リモートセンシング技術を使って海草の生息域が検出できます。ツールはNOWPAP CEARACが構築しましたが、海草の分布マッピングにかかる時間とコストを削減するために衛星画像の解析にクラウドコンピューティング技術を活用するという提案にもとづいています。同提案は、NOWPAP地域における海草分布の評価に向けたフィジビリティスタディ(NOWPAP CEARAC, 2018)で示されています。

Mapseagrassの目的は、研究者・科学者だけでなく、行政、市民、漁業関係者、政策立案者など様々な立場の人々が、海草分布に関する知識を共有・活用し、海草藻場の保全や再生のための啓発活動を推進することにあります。